紙の本ならではの良さの1つ。それは「壊わせること」

第二回レポート
本は製本されていて、前から1ページづつ読むモノだ!と考えていませんか?
そんな常識を打ち壊す「気付き」が第2回の読書しない読書会では話題になりました。

紙の本と電子書籍どっちを買う?

第2回の参加者から、「気になった本は電子版としても販売されていて、金額差もかなりあったのでわざわざ紙の本を買うことに抵抗がありました。」という意見を頂いた。

主催者としては、「紙の本を買う行為」にも意味を持たせているため買ってきて欲しいのだが、価格メリット、携帯性を考えれば電子版を買いたくなるのは当然のこと。
そもそも私も読書の8割以上はKindleで読んでいるし。

そんな電子書籍の話で盛り上がっている中、こちらの「パンの王様」について気持ちの入った感想のシェアが行われた。児童書のコーナーを歩き回った彼いわく児童書には「壊す」ことを楽しむ本があったと。

パンの王様

紙の本の未来が見えた?

本物のパンをオマージュした、細かい仕掛けが豊富で見るだけでも楽しい。
パンの王様
それこそ思わずパンの中身を食べるかのごとく作られていて、その過程はパンの中身を食べるかのようにで面白い。
※紙を破くような作りではありません。

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本自体がとてもユニークでこんなのもあるんだぁーと盛り上がる中、参加者からは「紙の本の未来が見えた」との発言。実は私もぼんやりと見えた気がした。

そもそも本の形も用途もきまっているものなのか?
(原価は大事だけど。。。)

壊す本と称されたパンのようなだけでなく、ドラえ◯◯の道具にあった「暗記パン」のように「食べる本」、さらには「飲む本」など今は想像のできないような比喩で表現される本が出てきても良いのではないだろうか。

タイトルとしても中々、真新しそうだし。

もはや議論され尽くされているかもしれないが、デジタル化が行き渡った世の中で、流通や権利、価格などでデジタル化に抗っても紙の本の未来は暗いだろう。
そもそも紙の本を読まない若い人が増え続けているのも事実。

それなら紙(素材)としての価値や意味、活用にデジタルではできないアイデアを凝らすこと。
ちょっとした工夫でたとえ同じ内容でも紙を選ぶ理由になると私は思う。
(毎回、不要な付録をつける取り組みは今では安易すぎるアイデアだけど。。。)

そして、こういった工夫を考えることも作家の役割になるのではないだろうか?そんなことを他の分野を見ていても思う。または優秀な編集者を見つけれるかどうか。
あくまでビジネス視点で結果を出す場合の話ではあるけど。

そんな第二回レポートと「気付き」。